金沢箔の歴史と今も使用されているわけ
金沢といえば金箔です。
「金沢箔」とも呼ばれますが、実は日本の生産量の98%が金沢で占められています。
歴史は400年以上あり、街の至るところに関連施設やショップなどが見つかるでしょう。
今回はその歴史を解説します。
初めて作られたのは江戸時代です。
当時は加賀藩と呼ばれていましたが、そのときの藩主である前田利家が、豊臣秀吉に依頼を受けて1593年に始めたと言われています。
なぜここまでシェアが伸びたのか説明すると、幕府が出した箔打ち禁止令が関係しています。
加賀藩はこの禁止令が出されたあとにも、細工師たちが箔の隠し打ちが続けられました。
もちろん大々的に製造はできなかったので、少ない材料をもとに箔打ちは行われましたが、そのなかで技術が磨かれて優秀な伝統が育まれていきます。
とうとう1864年には加賀藩の御用箔の免許を取得しました。
さらに江戸時代が倒れたことで、江戸箔という技術が途絶えて、加賀の優位性は揺るぎがないものになります。
20世紀には加賀の技術はヨーロッパにも比肩するものとなりました。
これまでの一大産地だったドイツが第一次世界大戦で敗北したことで箔産業が衰退、これにより加賀の箔産業は世界的にも成長します。
現代は仏具や仏壇といった宗教的な工芸品によく使われてているほか、料理やコスメ、インテリアにも使われています。
金箔を使うと少量であってもその煌めきから存在感や高級感を演出することができて、金沢箔は支持され続けています。